歴史修正主義とニセ科学

リビジョニズム大嫌いな人がニセ科学には意外と騙される。
まあ水伝や911陰謀論はダメ過ぎとして、低線量被曝で鼻血がどうとか原爆ぶらぶら病がどうしたとか、そっちになるとまともそうな人でも引っかかるようだ。

一方で、(自然科学系の)ニセ科学は鼻で笑う人が日本近代史(南京大虐殺とか従軍慰安婦とか)の否定論を信じてたりするけど、こういうのは要するに『知らないから』だとずっと思ってきた。だから不思議には感じないのだよねえ。

問題にしたくなるのは、反歴史修正主義の人が怪しげなネタに飛びつくこと。あんたらケッタイな否定論には乗らへんやんか、なんでそっちには乗ってしまうん?と思えてならん。

さて、あの人たちは『それはあるかもしれない』と思い、私は『そりゃないだろ』と思う。その境目はなんだろう?というのを一度考えてみた。

それで分かったのだが、私の判定基準は『普通の専門家や権威が言ってることは信用する』であるらしい。

たとえば、歴史学者が研究し論文を発表し互いに論をかわしている。だから南京大虐殺はあったに違いないし、おそらく従軍慰安婦もそうなんだろう。放射線医療の専門家や、学術論文の読解やチェックに馴れた職業研究者や医者たちが、『それはさすがにない』と言っているのだから低線量被曝で鼻血とかは無いと見ていい。というように。

……反歴史修正主義を標榜する人たちが自然科学の専門家を信用したがらないのってなんなんだろうなあ。